このツールでできること
PDF図面セットを一つ以上開きます。各ページが一枚の図面(シート)になります。ツールは表題欄の文字を読み取ってシート名(A-101、S-201)を付け、1:100 や 1/4" = 1'-0" といった縮尺表記を探します。その後、長さ、面積、個数の三つのツールで図面上を計測します。計測は必ずいずれかの拾い項目に属します。たとえば「内壁 100 mm」や「床仕上げ、事務室」です。拾い項目は全シートで合計され、それぞれに数式付きの構成項目を持たせられます。たとえば両面の石膏ボードや400 mm間隔の間柱です。
プロジェクトの一部がBIMモデルとして存在する場合は、図面と並べてそのIFCファイルを追加します。モデルの要素は、要素タイプと材料ごとにまとめた拾い項目になり、体積・面積・長さ・個数はIFC数量積算ツールと同じ方法で読み取られるため、モデルの数量と図面の数量がひとつの数量内訳書にまとまります。
図面はpdf.jsでブラウザ内で読み込み、この端末のブラウザ保存領域に保管します。アップロードはされません。
プロジェクトでの位置づけ
施工会社や専門工事会社の積算担当者は、入札図書をPDF一式で受け取り、そこから数量を拾い、単価を付けて見積書を提出します。計測の工程は、ライセンス一つあたり年間数百〜数千ドルのデスクトップ用数量拾いソフトで行うことが多く、単価付けの工程は、計測はできても単価を付けられないビューアが多いため、Excelで作り直されがちです。このツールは両方の工程を一か所で行い、数式が生きたままのExcelファイルを渡せます。
縮尺の設定
PDFは図面をポイント(1/72インチ)で保持します。ポイントをメートルに換算するには図面の縮尺が必要です。方法は三つあり、縮尺はシートごとに保持されます。
- シート上で見つかった縮尺: 表題欄やビューの表記に 1:100 や 1/8" = 1'-0" とあれば候補として示し、一つだけ見つかった場合は自動で適用します。
- 標準縮尺: メートル法の比率(1:1〜1:5000)またはインチ系の建築縮尺を選びます。
- 縮尺合わせ: 寸法が分かっている箇所に線を引き、実際の長さを入力します。用紙に合わせて縮小印刷したシートや、ビューごとに縮尺が違う場合に使います。
1:100 では、紙上の一ポイントは0.3528 mmで、建物では35.28 mmです。縮尺のないシートは赤字で「縮尺なし」と表示され、そのシートの計測はゼロとして数えず、別に一覧されます。
計測
| ツール | キー | 操作 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 長さ | L | 点をクリックし、ダブルクリックまたはEnterで終了 | メートル。拾い項目に高さがあれば壁面積(m²) |
| 面積 | A | 角をクリックし、ダブルクリックまたはEnterで閉じる | 平方メートルと周長。奥行があれば体積(m³) |
| 個数 | C | 記号を一つずつクリック | 個数 |
| 開口控除 | X | 面積の内側に描く | その穴を面積から差し引く |
| 縮尺合わせ | K | 寸法が分かっている箇所に線を引く | シートの縮尺を設定 |
スナップ(S)は、カーソルを図面自体の線の端点、線の交点、線上の点に引き寄せるので、計測は手の位置ではなく描かれた壁に沿います。直交(O、またはShiftを押したまま)は線を0度、45度、90度に保ちます。Backspaceで最後の点を削除、Escで取消、Deleteで選択中の計測を削除、Ctrl+Zで元に戻します。数字キー1〜9で対応する拾い項目に切り替え、PageUpまたはPageDownでシートを移動します。計測に倍率を指定すると、基準階など同じ階が繰り返される場合に使えます。
数量の計算方法
長さは各線分の長さの合計です。面積は多角形の頂点に靴ひも(shoelace)の公式を使い、開口控除を差し引きます。
A = | Σ (xᵢ + xᵢ₊₁)(yᵢ − yᵢ₊₁) | / 2
ポイント単位の値はシートの縮尺(ポイントあたりのメートル、面積は二乗)で換算します。構成項目は、L(長さ)、A(面積)、P(周長)、N(個数)、H(高さ)、D(奥行)、V(体積)の名前と、関数 ceil、floor、round、min、max で記述します。長さ12 m、高さ2.7 mの壁では、両面の石膏ボードは L*H*2 = 64.8 m²、400 mm間隔の間柱は ceil(L/0.4)+1 = 31 です。
単価と原価計算書
拾い項目と構成項目には、単価を一つ付けることも、材料費・労務費・経費に分けた単価を付けることもできます。間接費を労務費から算出する場合、たとえば韓国や日本など多くの国の公共工事の積算では、この区分が必要です。
原価計算書は、内訳の下にこれらの間接費と割増を加えます。テンプレートは二種類あります。「割増」は、諸経費・利益・予備費・税を、上の行に対する率として加えます。「韓国公共工事原価計算書」は韓国の積算規則の費目に従い、材料費、労務費(直接労務費と間接労務費)、経費(直接経費に法定保険料・安全管理費の行を加えたもの)、一般管理費と利益、そして付加価値税の順に並びます。公表されている率は工事規模、工期、新しい告示によって変わるため、すべての率はご自身で入力します。率から算出した金額は、公共工事の原価計算書と同じく整数単位に切り捨てます。Excelファイルでは、計算書は別シートで、数式が内訳の合計を参照するため、そこで率や単価を変えるとすべてが更新されます。
一位代価表とロス率
一位代価表は、項目の一単位あたりの価格を求める表です。たとえば打設済みコンクリート一立方メートルについて、各行が資源(職種、材料、機械)を表し、単位あたりの数量と、材料費・労務費・経費の単価が入ります。表を拾い項目または構成項目に結び付けると、内訳はそこから単価を取るため、一つの表で単価を直せばそれを使うすべての行が更新されます。これは韓国の積算にある일위대가(제1호、제2호のように番号が付く)にあたり、他国で使われる単価の積み上げ表でもあります。
行は別の一位代価表を呼び出せるので、打設の表を複数のコンクリート強度で使い回せます。また、同じ表の材料費・労務費・経費の行に対する割合を行にすることもできます。たとえば労務費に対する工具損耗や、材料費に対する雑材料です。割合は、その金額が入る列に書きます。区分ごとに整数の単位まで切り捨てることもできます。循環参照は数えずに警告します。表は、列 no、name、spec、unit、item、item_spec、item_unit、qty、material、labour、expense を持つCSVで、資源ごとに一行として取り込み・書き出しできます。
ロス率(パーセント)を指定すると、拾い項目の内訳に載る数量が増え、内訳の根拠列には正味数量が表示されます。Excelファイルでは、内訳の単価が一位代価表の一覧シートを指し、その一覧がそれぞれの表のシートを指します。さらに、シート別数量のシートには、拾い項目が図面ごとに、正味の小計、ロス、合計とともに数量集計表の形式で並びます。
計算例
サンプル図面は、当サイトで作成した10 m × 6 mの事務所の平面図で、A3用紙、縮尺1:100、シート番号A-101です。開くと、ツールはシート名をA-101とし、表題欄から縮尺1:100を設定します。厚さ200 mmの外壁四面の中心線をなぞると32.00 mになります。部屋OFFICE 1を内壁面間で計測すると4.805 m × 5.80 mで、面積は27.87 m²となり、図面上の表記と一致します。個数ツールで柱記号四つをクリックすると4になります。
出力されるファイル
- 内訳(XLSX): 拾い項目ごとに一行で、コード、項目、単位、数量、単価(または材料費・労務費・経費の単価)、金額の数式を入れます。各拾い項目の下に構成項目が並び、合計の数式と、各数量の出どころを示す「根拠」列が付きます。二枚目のシートには、すべての計測がシート、ファイル、ページとともに並び、テンプレートを選ぶと原価計算書のシートが加わります。「シート別数量」のシートは常に含まれ、一位代価表を使う場合は「一位代価表一覧」と「一位代価表」のシートが加わります。
- 注記入りPDF: 計測した図面ページに、すべての計測を拾い項目の色で描き、シートごとの合計を付けた凡例を入れます。内訳書とともに送れば、他の人が数量拾いを確認できます。
- CSV: すべての計測を座標付きで出力します。お手元の表計算用です。
- プロジェクト: シート、縮尺、拾い項目、計測を含むJSONファイルです。プロジェクトはこの端末にも自動保存されます。
数値を使う前に
- 縮尺がすべての数値を決めます。縮尺の設定後、各シートで寸法が分かっている箇所を一つ確認してください。縮小印刷やスキャンした図面では特に重要です。
- スキャンした図面にはスナップできる線がありません。計測はできますが、精度はクリック位置とスキャンの品質に左右されます。
- スナップはPDFに保存された線を使います。数十万本の線を持つ非常に大きなシートは、準備に数秒かかることがあります。
- 図面とプロジェクトはこのブラウザに保存されます。サイトデータを消去すると削除されるため、プロジェクトファイルを保存し、PDFは手元に残してください。
- 内訳には計測した数量が入ります。ロスや重ね代、標準的な数量算出基準の規則は、構成項目の数式に入れない限り加算されません。
このツールは見積と確認のためのものです。契約や支払に用いる数量は、見積の責任者が確認してください。
使用ソフトウェア
最終確認日 2026-10-19